葬儀に参列する側のマナー

香典袋

お香典のマナーを理解する

お香典は袱紗に包んだ状態でお渡しするのがマナーで、香典袋をむき出しにするのはマナー違反とされています。
自分の番になってから袱紗を開き香典袋を出して両手でつけつけの方に「このたびはご愁傷さまでございます」とお渡しするのがマナーです。
お悔やみを簡潔に述べて芳名帳に記載します。

お香典をすでにお渡ししている場合、また通夜にかけつけお香典を告別式に持っていきたいと思うときには、記帳だけ済ませることもできるのです。
お香典は告別式にお持ちします、昨日参列しておりますと一言伝えます。

お通夜の際にもマナーよくしておきたい

お通夜で受付を済ませてから、御焼香です。
前の人に続き、会場の方の説明にそって順序良く進みます。
丁寧に拝礼、ご遺族に挨拶する機会があれば手短に「このたびはご愁傷さまでございます」とだけ伝えお辞儀し御焼香です。

仏式の御焼香の作法としては、宗派によって違いがあります。
例えば真言宗の場合、押しいただいて3回、天台宗の場合は回数が決まっておらず、浄土真宗本願寺派は1回等違いがあるのです。
押しいただくというのは抹香を額の高さに掲げるという意味を持っています。
宗派によって違いがありますが、大切なのは心を込めて故人を思うことです。

通夜ぶるまいは弔問に対してのお礼、お浄めという意味で行われるもので、読経終了後、弔問の方にお酒、お漁師などをふるまうことをいいます。
故人への御供養となる事なので、お勧め頂いたら同席するのがマナーです。
ご遺族は疲労されておりますので、長いせず短い時間で済ませる、もしくはお開きの挨拶が終わったらそれに従います。

故人と対面する際の作法とは

お亡くなりになった方と今生で最後の対面ができるようなら、作法にそってご挨拶すべきです。
故人から一歩下がる位置で一礼、故人の側によって手を合わせます。
故人のお顔を覆っている布をご遺族があげてくれるので、お顔をよく見せていただき手を合わせて冥福を祈るのです。

故人から一歩下がり、ご遺族に一礼、退席というのが流れになります。
ご家族が会ってほしいと言ってくれたなら、悲しみの気持ちが大きく、顔を見ることがはばかられるという場合でも、やはりお勧めに従い合わせていただく方がいいです。
葬儀が終わってからお顔を見ておけばよかったと思っても、もう二度と会うことはかなわないのですから、しっかり気持ちを込めてお顔を拝見させていただきます。

告別式、葬儀でのマナーは?

受付でお悔やみを述べてお香典を私、記帳を済ませてから返礼品を受け取って御焼香です。
通夜でお香典を渡している場合には「昨日も参りました」と告げ記帳のみ行います。
ご遺族のところに行きたいのはやまやまですが、葬儀でバタバタされているので避ける方が無難です。

御焼香でご遺族と向き合うときには黙礼、もしくは簡単にお悔やみを述べます。
会葬者同士の挨拶についても、黙礼にとどめ挨拶が必要な場合には葬儀の後、改めて挨拶すべきです。
御焼香が終わると柩の蓋が閉められ、最後のお別れとなります。

儀式としては地域性がありますが、親族、近親者の男性が柩を移動し、霊柩車に乗せる事が多いです。
出棺は一般の会葬者が故人を見送る最後の場面となりますので、休養が無ければこの時までとどまるのが礼儀とされています。
喪家挨拶の時には冬場でもコートなどを脱ぎ、霊柩車が走り出す前に手を合わせ頭を下げて最後のお別れを真摯に行うべきです。

特に親しかった友人や知人は火葬に立ち会ってほしいといわれることもあります。
この場合、指定されたお車に乗って火葬場に向かい、柩の安置から僧侶の読経、御焼香、親族が柩を炉におさめ火葬終了後、お骨を二人一組で広い骨壺に収めるという儀式を行うのです。
火葬場から戻ったら自宅に入る前にお塩によってお浄めします。

通夜ぶるまいでのあいさつ

数珠

お通夜の時の通夜ぶるまいとは

お通夜のお席は悲しみのお席、故人との最後のお別れとなることもあり、多くの方がお別れに来ます。
ご家族は大切な方を亡くされた気持ちもいえないままに、通夜、葬儀の準備に追われるのです。
しかしこれは気持ちを整理するということも含めて、現実を見つめて冷静になるための大切な時間ともいえます。

お通夜が終わると、僧侶、弔問していただいた方々にお料理、お酒をふるまいますが、これを通夜ぶるまいです。
この時に気を付けなければいけない事など理解しておかないと故人に恥をかかせることになります。

通夜ぶるまい、基本は?

先ず僧侶、弔問客を通夜ぶるまいの席に案内し、僧侶には最上席に座って頂きますが、通夜ぶるまいを断る僧侶も多いので、この場合、御膳料とお車代を用意しつつ見渡すのがマナーです。
白い封筒を準備するか半紙に包み渡すことが儀礼で、不祝儀袋は利用しないので注意が必要になります。
御膳料は通常5000円くらい、お車代は距離に関係なく5000円から1万くらいです。
こちらで送迎する場合も、「必要な費用」となりますので準備しておくことが必要となります。

通夜ぶるまいは昔、精進料理を基本として魚、肉などのなまぐさを避けてきたのですが、最近は決まりがないようです。
お席でビールなど酒類がでるのは違和感を持つこともありますが、死の穢れを清めるという意味もあるので、日本酒、ビールなどのお酒を準備するのは儀式的も必要なことといわれています。

注意点として理解しておきたいこと「宴会ではない」

通夜ぶるまいの席で酔っ払ってしまう人もいますし、大声で大笑いしている人も見かけますが、通夜ぶるまいはあくまでも通夜に来ていただいた方にお礼をするために用意するもので、宴会ではないのです。
騒いだり、酔っ払って粗相するという事がないようにすべきといわれています。

近頃は通夜ぶるまい辞退行わず、粗供養品のみお渡しするということも多くなっているようです。
尋問客に対するお席ということで、世話役などは同席できない事等も理解が必要となります。
そのため、世話役の方々には別室でお弁当などを食べていただくことが必要です。

通夜ぶるまいで挨拶は必要?

通夜ぶるまいで改まり、喪主挨拶を行うことはありませんが、ちょっとした挨拶を行うこともあります。
この時、喪主が一言挨拶を述べるにとどめ、長々と話をするのはおかしい話です。

通夜に参列していただいたことへの感謝、また翌日の葬儀、告別式の時間などを伝えますが、無理強いしないようにします。
ご会葬頂えければ幸いですくらいにとどめておくべきです。

葬儀後のあいさつ回りとお礼のマナー

菊の花

葬儀後、あいさつ回りも大切なこと

大切な方がお亡くなりになり、その後、すぐに葬儀の準備などもあり、心労もかなりの物となっていると思いますが、故人が最後まで親しい方々と礼儀よくお別れできるように、葬儀後のご挨拶なども心得ておきたいものです。

葬儀の後、参列して下さった方々に葬儀で尾鷲になったことのお礼を述べるのは、早い時期の方がいいとされています。
弔電やお供物を頂いた方についても、御礼状などでお礼の気持ちを知らせるのがマナーです。

お手伝いいただいた方々には

近頃は葬儀社の方にいろいろしてもらうことも多くなっていますが、昔は隣組などが葬儀の段取りなどを取り仕切りお世話になることもかなり多かったといいます。
現在でも、やはり隣近所の方々に何等かのお世話になることも多いですし、葬儀に来ていただくこともありますので、隣近所、町内会の代表者、故人勤務先などお世話になった方々には、葬儀後、1週間以内に御挨拶すべきです。

相手の方とのお付き合いの仕方、状況によってお礼も異なります。
ただ菓子折りなどを添えていく方が丁寧です。

弔電・お供物へのお礼はどうすればいい?

弔電についてのお礼は、御礼状を持って対応します。
弔電のみ行った方へ、丁寧に菓子折りなどを郵送すると、かえって弔電などしない方がよかったか・・と思う方もいるのです。
仰々しくならないように、御礼状で葬儀が終わり、少しずつ生活が戻ってきています等の、近況をお知らせするといいと思います。

供花やお供物を遠方から依頼し贈って頂くこともありますが、この場合、葬儀の中で会葬礼状等の返礼ができないです。
そのため、遠方からお供物、供花など頂き葬儀には参列されなかった方にも、御礼状を送るのが礼儀となります。
お礼についてはお付き合いの度合いで済ませるようにし、深いお付き合いの方については、品物を持参したり、郵送するなども考えることが必要です。

あいさつ回りのマナーを理解しよう

あいさつ回りは、葬儀、告別式の後、喪主と遺族代表で寺院に伺うという形で行います。
世話役代表以外、弔辞を読んでいただいた方、ほかの世話役として葬儀で働いてくれた方、協力してくれた隣近所などを回るのが礼儀です。
無事に葬儀を終えたことへの報告と感謝を述べ、地域によっては品物以外、現金を持っていくこともあります。
これは地域性もありますので、葬儀などに長けている年長者に確認するなどした方が安心です。

先方にいきなり行くのはマナー違反となります。
葬儀の翌日から1週間の間に、先方に予定を伺ってから行くようにすべきです。
訪問する時、昔は喪服で行くことが一般的とされていましたが、現在は地味な服装で行けばよいとされています。

お通夜・告別式ってどんな服装がいいの?

喪服

喪服とはどのような意味があるのか

通夜、葬儀には喪服を着ていく、という事は多くの方が理解されている事だと思います。
喪服というのは、喪に服すという事を表現する服装で、正式、略式があるのです。
葬儀に参列する場合、故人をしのぶ気持ちを表し、略式礼服を着用します。

正式なフォーマルを持っているとしても、「親族より格が上にならないように」という配慮から、略式を着用する事が基本です。
喪章についてはご遺族の関係者という意味があるので、よく言われている「喪章をまくことで喪服代わりになる」という認識は間違いとなります。

仮通夜、お通夜の服装は何がいいのか

仮通夜というのは、お亡くなりになった直後、行われるものです。
不幸を聞いて取り急ぎ駆けつけるという時には、地味であれば平服で行きます。
喪服を仮通夜に着用していくのは、「お亡くなりになることを想像していた」とされ、失礼にあたるのです。

お通夜についても、不幸を聞き駆けつけるという意味を持っていますが、訃報を聞いて急ぎ駆けつけたという人以外、喪服を着用していくのが通常となっています。
男性は濃紺、ダークグレーのスーツ、ネクタイは黒、女性は紺、グレー、黒無地のスカートなどでもOKです。
ストッキングは黒で行きます。

葬儀・告別式の服装はどうするべきか

葬儀、告別式は故人との最後のお別れをする時間です。
その場所にふさわしい服装としては、ブラックフォーマルになります。

フォーマルも冠婚葬祭すべてに利用できるものを一式準備しておくと、いざという時にあわてることもなく安心です。
靴やバッグなども合わせてそろえておくと、あわてることもなく社会人としてマナーよく見えると思います。

男性はブラックスーツ、喪服用の漆黒のスーツを準備し、白シャツ、黒無地ネクタイ、靴は金具などが付いていない黒を準備、女性は黒のワンピース、アンサンブルなどを準備するのが通常です。
夏場でもあまり肌を見せない事が求められるので、五分袖が望ましく、ストッキング、靴は黒を用意します。

アクセサリーやバッグはどうすればいいのか

バッグ迷ってしまうのがアクセサリー類、バッグなどです。
男性の場合、ゴールドの時計など結婚指輪以外のアクセサリーは外すのが基本となります。
ネクタイピンは「つけない」という事が基本です。

女性は結婚指輪程度、パールのネックレスをつけるときには1連をつけ、2連などものが重なるのは不幸が重なるという事で忌み嫌われます。
ヘアスタイルもまとめて清潔感のあるスタイルにしておく方が安心ですが、この際、黒いゴム、ピンなどを利用し清楚にまとめるのが基本です。
毛皮は殺生を連想しますので、毛皮などはタブーとされています。

バッグは黒、金飾りなどが付いていない礼服用の物を準備する方が無難です。
会社の帰りなどでショルダーバッグを利用する場合には、紐を結んでショルダーに見えないように持ちます。

葬儀に不安があるという場合には知識を得ることが大事

葬儀も参列する回数が多くなれば、自然とマナーも観につくものですが、社会人として、やはりマナーよくしておきたいのは当然です。
でも葬儀は何度も短い期間に経験できるという事がないので、覚えたことも忘れてしまうことがあります。

葬儀費用ってどのくらいかかるの?

紙幣

葬儀費用の相場はどのくらい?

大切な人がお亡くなりになった時、悲しみに暮れている時間も少なく、葬儀の支度をする必要があります。
御病気でお亡くなりになる場合、ある程度心の準備などもできると思いますが、事故だったり、急病により急死された場合、心の整理もつかないままに葬儀のことを考えなくてはならないのです。
そのため葬儀に関してはある程度の年齢になったら、少しずつ考え始めることが必要とも言われています。

葬儀費用は地域によって、また葬儀の仕方によって費用が違うようです。
例えば関東でも、千葉や茨城などは240万弱くらいといわれていますが、東京、神奈川などの場合、190万くらい、千葉、茨城などと比較して低くなります。
国内の葬儀費用総額を見てみると大体210万くらいです。

葬儀は葬儀費用一式、さらに飲食接待の費用、寺院にかかる費用などいろいろとかかります。
葬儀費用にはどのようなことがかかるのか、これも理解しておきたい事です。

葬儀にかかる費用・・葬儀基本費用

葬儀費用は葬儀の基本的な費用、葬儀に参列していただいた方へのおもてなし費用、さらにお寺さんなどの費用と三つに大別できます。
このうち葬儀の基本的な費用は葬儀を行うに当たり必要となる基本的なセット料金です。
これは各葬儀社によって違いがあります。

セット内容にふくまれているのが、祭壇、棺、寝棺用布団、供養品、枕飾り、御遺影、清めセット、ドライアイス(2回分くらい)、会葬礼状、小物、立て看板、祭壇用お供物、白木位牌、後飾り、寝台車(基本の走行距離数あり)が含まれているのが通常です。
内容については各葬儀社に確認してみる方がいいと思います。

おもてなし費用とは

おもてなし費用は参列していただく方の飲食、返礼品などの費用です。
参列される方がどのくらいの人数なのか、またランク等もあり、これも葬儀社、またそのランクによって費用がかなり違います。
通夜の料理、飲み物、精進落としのお漁師、香典返し、さらに会葬返礼品などが含まれているのがおもてなし費用です。

参列される方が多い場合、おもてなしの費用がかなり掛かります。
大体の人数を把握して依頼する事が必要となりますが、少ないよりも多い方、余る方が安心です。

宗教関連費用とは何か

宗教関連費用は、葬儀に来ていただく宗教者に用意する費用となります。
僧侶、神職、牧師様などへ準備する費用で、仏式の場合はお布施といい、神道での葬儀の場合、お祭祀料です。
牧師様の場合、御礼や献金となりますが、それぞれ、金額については相場がどのくらいなのか、親類や近所の方などに聞いてみるといいと思います。

最近は無宗教という人も多いので、寺院や神社とお付き合いがないことも多くなっているようです。
この場合、葬儀社に相談すると紹介等もしてくれるので相談してみるといいと思います。

葬儀費用について詳しく理解しておきたい

葬儀費用については結婚式の費用のように、利用する日程が決まっているということではないので、いきなり準備が必要になるものです。
しかしお亡くなりになった方へのことを考えれば、しっかりと行ってあげたいと思うご家族が多いといいます。

葬儀のことについて費用や相場、どのような事を考えておく必要があるのか、コラムで紹介してくれているサイトなどもあるのです。
例えば「公益社」のホームページには葬儀費用、そのほかの情報をコラムで伝えています。
わからないことが多すぎる葬儀についてコラムを読んで理解しておくことも大切なことになります。

(葬儀費用内訳の参照記事)
葬儀社の選び方と葬儀費用について | 介護の無料相談&ハウツー「安心介護」